NYタイムズ紙によるヴェイパーフライの統計分析アップデート

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厚底シューズ
出典:https://www.nytimes.com/
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以前、ニューヨーク・タイムズ紙がスポーツ向けSNS、Stravaから集めたデータを分析したところ、ヴェイパーフライは平均的なシューズと比較して4%、2番目にパフォーマンスを改善した靴(主にNike Zoom Streak)よりも平均1%のパフォーマンスを改善していると結論づけました。

この調査は2018年の8月ころまでのもので、流通量が少なかった初代ヴェイパーフライしか含まれておらずサンプル数も多くはなかったと考えられます。その後2代目のVF4%FKはかなり流通力が多く、欲しい人にはほぼ行き渡り、さらに今年は3代目のヴェイパーフライNext%が発売されるなどここ1年ちょっとで状況はかなり変わっていると思われます。

先日、ニューヨーク・タイムズ紙は最新のデータを含めて前回と同じ分析をしたところ、平均的な靴よりも4~5%、2番目にパフォーマンスを改善した靴よりも2~3%改善との結果が得られたそうで、前回の分析結果よりも更にパフォーマンスを改善する傾向が見られたとのことです。前回の調査よりも流通量が増えたことで、大数の法則により真値に近づいたということでしょうか。

この記事ではこの結果について考察していきます。

Nike’s Fastest Shoes May Give Runners an Even Bigger Advantage Than We Thought
Data from more than 1 million races.
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分析に用いられたデータセット

前回と同じくStravaのデータを集計しています。今回は前回のデータセットよりも2倍以上になっているようで、100万以上のマラソンとハーフマラソンの結果が含まれているそうです。

このデータセットを用いて、前回の分析と同じく4つの統計モデルを用いて各シューズでのパフォーマンスの変化を分析しています。

アプローチ1:統計モデルによる比較

年齢、性別、レース履歴、場合によってはレースの前の数か月のトレーニング情報、レース当日の天候などをパラメータとして与えてタイムを予測するモデルを構築し、シューズの変化でタイムを予測しています。

Nike Streakと比較して2%近く向上していますね。前回は1%程度の向上でした。

アプローチ2:同じ2つのレースを走ったグループ間での比較

同レベルの2人が同じ2つのレースを走っており、かつその前後で片方がシューズをヴェイパーフライに変えた場合にどのくらいパフォーマンスの差があったかを比較しています。

こちらもNike Streakと比較して2%以上向上していますね。前回はこれも1%程度の向上でした。

アプローチ3:あるランナーがシューズを変更したときの比較

マラソンの結果を3回以上アップしている47,000人に対して、レースシューズを変更したときのパフォーマンス変化を比較しています。

2位にZoom Flyが入ってきました。Zoom Flyもレーシングシューズとしては重いですが、それでも他のシューズよりもパフォーマンスが向上する素晴らしいシューズですね。ヴェイパーはさらにそれより2%弱向上しています。

アプローチ4:PBの可能性の比較

これは今までのアプローチと異なり、シューズを履き替えたときのPB更新の可能性を分析しています。

ヴェイパーフライに変えればPB更新の可能性は75%ほどのようです。ここでも廉価版のZoom Flyでも3位ですね。

サブセットごとの傾向

男性、女性、速い群、遅い群などのグループごとについて、上記の各4モデルでの比較です。どの群でも有意に改善しているのがわかりますが、興味深いのが速いランナーの群(Fastest runners)が3~4%なのに対して、遅い群(Slower runners)が6%の改善を示していること。

これは以前の記事でも書いた、遅いランナーと速いランナーのランニングエコノミー改善率に差がない場合、遅いランナーの方が速度改善率が良いという説を補強する一例ではないでしょうか。

サブ3以内のランナーがヴェイパーフライを着用している割合

サブ3以内のランナーのうちなんと41%ものランナーがヴェイパーフライを着用しているようです。直近の結果ではそのうち半数以内がNext%ですね。日本の場合なら体感ではサブ40以内だと8割以上はヴェイパーだと思います。

初代VF4%、VF4%FK、VFNext%の違い

今回の分析結果ではこれらの3シューズについては有意な差は見られなかったようです。個人的には雨天時のNext%と4%FKのパフォーマンスの違いが気になりますが、これはまだサンプル数が少なすぎますかね。今後の分析に期待です。

IAAFのレポートについて

10月にIAAF(国際陸連)がヴェイパーフライについて調査に乗り出しているとのニュースがありました。

当初は2019年中に調査結果を公表する予定だたようですが、どうやら遅れて2019年中にはレポートは出ないようです。

Nike Vaporfly: IAAF report on competitive fairness not expected until 2020
Under the IAAF’s current rules, running sneakers are legal so long as they are “reasonably available” for use by all competitors and do not provide “any unfair ...

おそらくシューズのレギュレーションに何らかの規制(ソールの厚さ制限が第一候補)が加わるものと予想していますが、今後の展開に目が離せませんね。

まとめ

  • ニューヨーク・タイムズ紙のVF分析結果がアップデートされたけど、前回調査時に比べてさらにVFが普及していることもあって、前回の分析結果(約1%)よりも更に向上(約2~3%)させているという結果が得られたよ
  • サブ3ランナーのうち41%がヴェイパーフライで、体感では速い群ほどVFの着用率が上がっている感じだよ
  • IAAFの調査結果は2019年中には出なそうだけど、おそらくもう少しで出てくるはずだよ
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ごっきー
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