「ランナーズフェイス」という言葉をご存知でしょうか。知らない方はポジティブな意味と捉えるかもしれませんが、「ランナーのように老けて見える顔」という使われ方をする言葉でネガティブな意味です。検索エンジンの画像検索で試しに検索してみると・・・
うーん、福士選手へのアツい風評被害。プロ経営者の原田泳幸さんはマラソンやトライアスロンをやられていますが、すでにご高齢ですしね。
私の身の回りを見るとあまりそんな印象もないのですが、美容に詳しい妻から言わせればランニングをやってる顔はすぐわかるそうです。
というわけで、ランニングをすると老け顔になる傾向があるのか調査をしました。
老け顔になる要因
こちらの記事では、老け顔になる原因として諸説あるとしながら、
- 上下方向の振動
- 紫外線
の2つの要因について言及しています。著者は皮膚科専門医の方。
一方、別の記事では原因として、
- 激しい運動によって生成されるフリーラジカル
- 紫外線
を挙げており、一方ランニング中に起こる上下方向の振動についてはほぼ影響ないだろうとしています。こちらも皮膚科専門医の見解です。それぞれの要因について見ていきましょう。
上下方向の振動説
走行時の物理的な振動により、エイジングが始まった肌が下方向に引っ張られてたるんでしまうという説。これに関しては上記ソースによれば皮膚科医のNazarian氏が否定しており、信ぴょう性は低いかもしれません。
紫外線説
これはどちらの記事でも言及されています。紫外線は肌のシミやたるみの原因になると言われており、またDNAを破壊して皮膚がんの発症確率も上昇させるため、日が出ている時間に走る方は出来る限り避けたいところでしょう。
私はあまり気にしたことはありませんし、日焼け止めを塗ったことすらありませんが・・・
なお太陽光を片側だけ浴び続けたトラック運転手の写真をご参考までに貼っておきます。
フリーラジカル説
あまり聞き慣れない言葉だと思われますが、ランニングでも重要なキーワードです。
通常、分子中の電子は2つが対になって安定して存在しますが、その電子が対を成さず1つだけ離れて存在することがあります。このような不対電子を持つ分子をフリーラジカルと呼びますが、フリーラジカルは不安定なためすぐに他の物質と反応しようとし、体内の安定な分子を破壊するため体に悪影響を与えます。よく悪者扱いされる活性酸素もフリーラジカルの一種といえます。
ランニングのように激しい運動ではこのフリーラジカルが大量に発生すると言われており、これが老化を引き起こす一因のようです。紫外線が体に悪影響なのもフリーラジカルを生成するのが一因のようですね。
フリーラジカルを消滅させるにはビタミンCやコエンザイムQ10など抗酸化剤が有効のようですが、一方で抗酸化剤の摂りすぎは筋肉の成長を妨げる可能性があるらしくランナーにとって積極的に摂るのは推奨されないかもしれません。
持久運動でフリーラジカルが生成される仕組みについては以下の文献もご参考下さい。
ランニングの肌に対するメリット
また、ランニングの肌に対するメリットにも言及していて、血流が良くなり皮膚に酸素と栄養素が大量に供給され、皮膚の修復とコラーゲン産生が活発になるようです。また発汗も天然の脂質ベースのオイルである皮脂の産生を活性化し、皮膚を柔らかくして潤いをもたらすようです。
というわけで適度なランニングではメリットも大きいが、やりすぎると老化が進む、というのがランナーは老けて見える説の真相かもしれません。
でも、このブログを見に来ている時点でかなりの確度でガチ勢でしょうから、やりすぎるなという方が無理ですかね。
ご参考: 高須幹弥先生の解説
まとめ
- ランナーの顔は老けて見えるとよく言われるけど、一定の説得力のある根拠はありそうだよ
- ランニングの振動が悪影響という説は賛否両論ある感じだけど、紫外線やフリーラジカル説の確度は高そうだよ
- やりすぎは肌の老化を進めるみたいだけど、適度なランニングはむしろメリットも大きいよ
コメント
こんにちは。
還暦ランナーの実感です。
老けて見えるのは顔がげっそり痩せている事もあるかなと思います。
人は歳相応に太って来るものです。
痩せた方が顔のたるみや皺が目立ちます。
また紫外線によるシミもありますね。
若い方も老後に備えてUVケアと眼を守るサングラスは使った方が良いと思います。
顔は痩せて歳相応に老けて見えるのに対し、スリムな体型とキビキビした動作とのギャップも顔を見て老けているなと思われる一つかなと思います。
たのくるさん、お返事遅くなって申し訳ありません。
おっしゃる通りガリガリに痩せているのも老けて見られる要因でしょうね。
何事もほどほどがいいでのしょうが、ガチ勢になるほど見た目にそれほど気を使わず練習しまくるでしょうがw