新型コロナウィルス・COVID-19が世界中に広がり、WHOもついにパンデミックと認定しました。
日本ではまだ有名人の感染などは報告されていませんが、海外ではスポーツ選手や俳優など有名人も次々と感染しています。
経済活動も停滞し、株価は世界中で暴落。ダウ平均は今週だけで2度もサーキットブレーカーが発動し、下落幅も過去最高を更新。
イベントも次々に中止、もしくは延期になっています。ランナーにとっての晴れの舞台であるレースは先にお金を回収しており、中止にしても返金する必要もないという慣習が日本ではまかり通っているので、真っ先に中止になっていますね。
ネガティブなニュースばかり流れてきて精神的にも滅入りそうになる日々です。
ところでマラソンを走るようなランナーは普通の人よりも体力があると思っており、コロナウィルスに対する耐性も運動をしていない人よりあるんじゃないかと油断している方も多いと思います。
今回はランナーがコロナウィルスに罹患しないために気をつけなければいけないことをまとめてみます。
ランナーはそもそも罹患しやすい?しにくい?
多くの研究成果によれば適度な運動は免疫力を上げることが科学的に証明されています。そのためランナーはコロナウィルスなど感染症に対しても免疫があると思っている人もいるかもしれません。
ところがマラソンを走るなど過度な運動をすると24時間から72時間は免疫力が低下し、1~2週間は風邪や呼吸器疾患のリスクが高まるようです。これは下図のようなJカーブで表現されます。
例を挙げると、ロサンゼルスマラソンで行った調査では、週60マイル(約96km)以上トレーニングしていたランナーは、週20マイル未満(約32km)のトレーニングをしていたランナーより、マラソン完走後の感染症罹患率は2倍にもなり、非ランナーと比較したら6倍もの差にもなったようです。
ある文献では60%VO2maxで60分以上の運動を週60マイル以上行うと免疫力が低下するという60/60/60の法則が提唱されています。
うーん、私は全部アウトですね。
免疫力を上げるには?
以下の文献によればスポーツ選手の免疫を高めるために気をつけることを挙げています。
- 十分なリカバリ、睡眠を確保し、精神的ストレスを避けたトレーニング計画を作成する
- ワークアウトの強度や量を急に増やさない
- 病気やオーバートレーニングの兆候を監視し、トレーニングの量を調整する
- ジムを避ける
- アルコール摂取を避ける
どれも考えれば当たり前ですが、トレーニングを優先するあまりアルコール以外はどれも守れていない、という人は多いかもしれませんね。日本でもジムでのクラスタ発生が何件かありますし、やはりジムは危険なようです。
またこの文献では食事面についても言及されており、免疫力を高めると言われているポリフェノールやフラボノイドを豊富に含む食物(ブルーベリーなど)を積極的に摂るのも良いそうです。
まとめ
- 適度なランニングは免疫を高めるけど、長時間高強度で行うとまったく運動しない人よりも免疫力が低下することが知られているよ
- マラソンを完走するような負荷だと感染症の罹患率が6倍にもなるようなので、高強度の練習をやっている方は特に気にしたほうがいいみたいだよ
- トレーニングを優先すると免疫力が低下している状態になっている可能性が高いので、こんな時期だからこそ自分の生活習慣を見直す契機にしたいよ
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