【やる夫と学ぶダニエルズ理論】Mペース【その6】

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やる夫と学ぶダニエルズ理論
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Mペースとは

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

MはMarathonの頭文字だ。その名の通り、マラソンレースの設定ペースで走るトレーニングのことである。

やる夫
やる夫

でもマラソン走ったことないとどのくらいが適切なペースかわからないお

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

それはもっともだ。そのようなときでもやはりVDOT一覧表が役に立つ。

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

VDOT一覧表は様々な距離のレースパフォーマンスとの相関と、それに相当するマラソンのタイムを示したものである。適切なMペースを予測するには最近のレースの中でも比較的距離が長いレースの結果を用いるのが良い

やらない夫
やらない夫

1500mのレースタイムよりもハーフマラソンのタイムで予測するほうがよいということですね

ハーフ 80分の場合:3’58″/km→2:47’11”
ハーフ 90分の場合:4’27″/km→3:07’36”
ハーフ100分の場合:4’56″/km→3:28’00”
ハーフ120分の場合:5’52″/km→4:07’29”

Mペースの%vVO2maxによる定義

やる夫
やる夫

Eペースみたいに%VO2maxとか%HRmaxの定義はないのかお?

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

VO2maxの75~84%、HRmaxの80~89%が定義だ。

HRmax190の場合 : 152bpm~169bpm
HRmax180の場合:144bpm~160bpm
やらない夫
やらない夫

vVO2maxに対してこの%だとフルマラソンの距離(時間)が走りきれる、という定義なんですね

Mペースによる練習量の上限

やる夫
やる夫

Eペースみたいに上限はあるのかお?

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

週で110分か29kmのどちらか短い方にすべきだろう。MペースにEペースやTペースを織り交ぜる練習も良い方法だと思う。これならMペースで走る合計時間は持続的なMランニングを1回行うよりも短くなるだろう。

・EペースとMペースを組み合わせる例
E60分、M50分、E10分

・EペースとMペースとTペースを組み合わせる例
E15分、M50分、T5分、M20分、T5分、E30分

やらない夫
やらない夫

1回の走行距離に対する週間走行距離の割合みたいなのはあるのでしょうか。Eペースでもそのように上限を設定されていましたが。

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

週間走行距離の20%か29kmの短い方が良いだろう。

やらない夫
やらない夫

週間走行距離が100kmだと20kmまでにしておいたほうがいいのですね

こちらも厳密に守ろうとするとロング走ができないので、故障しない程度にアレンジしている方が多いと思います。

Mペースの目的

やる夫
やる夫

ところでまだMペースの目的を聞いていなかったお。例の「この練習の目的は何か?」についての回答をもらっていないお。

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

マラソンを目指しているランナーにとって、実際のレースペースに慣れることが一番大きい。そしてそのペースで給水をとるなど技術的な練習にも必要だ。

やらない夫
やらない夫

生理学的な効果はどうなんでしょうか?

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

それはEペースと変わらない。心血管系の強化と毛細血管の新生だ。

やらない夫
やらない夫

ということは市民ランナー界では、Mペースの30km走がいわばレース前の儀式のように頻繁に行われていますが、このペースでやる必要はないと?

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

本番前に自信がつけられる、という心理面が最大の効果だろう。トップランナーの練習を見ても、本番のペースで30km走、40km走をやることはまずない

まとめ

やる夫
やる夫

ロング走はMペースにこだわり過ぎない方がよいというのは収穫だお、毎週のようにMペースの30km走とか嫌になるお

やらない夫
やらない夫

本番前に1回はやっておきたいですけどね

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

ランナーというものはきつい練習のほうが効果があるはずだ、とどうしても思い込んでしまいがちだが、その命題は決して真ではないことは常に頭に入れておくべきだ

ダニエルズ先生
ダニエルズ先生

次回はTペース。800mからマラソンまで重要なペースなので予習しておくように。

つづく・・・

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