【ダニエルズ式】5000m18分台を出すための練習例

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目標タイム別練習法
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ダニエルズ式トレーニングによる目標タイム別攻略シリーズ。今回は5000m 18分台の出し方についてまとめます。

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5000m18分台の難易度

5000mを18分台で走るには平均3’48″/kmペース以内で走ることが必要になります。このペースでマラソンを走り切れればほぼ2時間40分台となり、サブ40目前のペースです。

長い距離だと想像し辛いかもしれませんので逆に短い距離の例を挙げると、このペースで1500mを走ると5’42″となります。中高のスポーツテストの持久走で1500mを走る機会があった方もいると思いますが、このタイムは10点満点中7点に相当しますので平均よりやや速いくらいです。

そのペースで5000mまで走らなければいけないわけですから、かなりのスピードと言えるでしょう。

また、この18分台というのはマラソンでサブ3を狙う方にとっては1つの目安となります。スタミナ型の方は18分台が出せなくてもサブ3を達成できますが、おそらく半分以上の方は18分台を出せるレベルになってからサブ3を達成しているものと思われます。

ちなみに私はサブ3達成時の走力では18分台で走れる気は全くしませんでした。

VDOTで見る5000m18分台に必要な能力

5000mギリギリ18分台のVDOTは53なのでこのトレーニングペースを求めてみます。

以下でそれぞれのペースについて見ていきましょう。

VDOT53.0(5000m:18’58″)
Eペース4’53”-5’23″/km
Mペース4’18″/km→3:01’35”
Tペース4’04″/km
Iペース3’44″/km
Rペース3’29″/km

Eペース:心血管系の能力向上

まずはキロ5前後のEペース走で有酸素運動能の器をしっかりと広げていきましょう。

毎日走るにはきついペースだと思いますが、疲労が溜まっていれば5’20″/km前後まで落とす事も必要です。

5000mがメインだとしても週に1回は25km程度のEペースロングランを推奨します。

Rペース:ランニングエコノミー、無酸素運動能

Rペース目安が3’29″/kmですので、1km3分半を切って走れるスピードが必要です。まずはこのスピードが出せるまで400mなどのレペティションを繰り返してランニングエコノミーと無酸素運動能を向上させていきましょう。

400mだと84″なので、このペースでのレペティション400m x12本などがいい練習になります。

Iペース:有酸素運動能の上限(VO2max)

5000mではこのIペースがレース本番ペースに近いので、一番重要な練習となります。ペースは3’44″/km目安。サブ3を狙う上でもこの前後のペースでのVO2maxインターバルは重要となるので、このインターバルをしっかりこなせるようにしたいです。

このペースに届かない場合は、最後まで落とさずに走れるペースから入って数週間続けていきましょう。少しずつ成果が見えてくると思うので、徐々に設定を上げていき3’44″/km前後を目指して下さい。

400mなどのショートインターバルをやる場合は疾走速度は1000mと同じでいいので、レストは30″~40″くらいで回すことをオススメします。

Tペース:スピード持久力(LT)

最後にこれまで鍛えてきたスピードを5000m維持するための能力を鍛えていきます。VDOT53のTペースは4’04″/kmなのでこのペースでの20分走が基本となります。

5kmで20’20″なのでここまで走ってしまってもいいかもしれません。

18分台を目指す方ならレースならこのスピードは全然問題ないと思いますが、疲労が溜まった状態でこのスピードを出す練習はなかなか気が重いはずです。

練習例

上記の要素を鍛えるために練習を組むかですが、ダニエルズ先生の期分けに従うと、フェーズⅠはEペースのみ、フェーズⅡはE+R、フェーズⅢはE+R+I、フェーズⅣはE+R+I+Tとなります。Iペースは基礎が十分にできている場合は省略します。

以下はレースまで2ヶ月ほど9週間ある場合を想定し、フェーズⅡ~Ⅳまで各3週間ずつ取り組む例です。

フェーズⅡ(E+R):3週間

曜日Q練習内容
DAY1Q1:ロングラン5’00″/km x25km
DAY25’15″/km x8km、WS x5
DAY3Q2:レペティション(200m(42″)・ジョグ200m)x6
(400m(84″)・ジョグ400m)x3
DAY45’15″/km x8km 、WSx5
DAY55’15″/km x8km
DAY6Q3:レペティション
+LTインターバル
(200m(42″)・ジョグ200m)x3
(1.6km(4’04″/km)・休息1分)x2
(200m(42″)・ジョグ200m)x3
DAY7休み

フェーズⅢ(Iメイン+E+R+T):3週間

曜日Q練習内容
DAY1Q1:ロングラン5’00″/km x25km
DAY25’15″/km x8km、WS x5
DAY35’15″/km x8km
DAY4Q2:VO2maxインターバル(1km(3’44″/km)・ジョグ3分)x5
DAY5Q3:LTインターバル(1.6km(4’04″/km)・休息1分)x4
DAY65’15″/km x8km、WS x7
DAY7休み

フェーズⅣ(Tメイン+E+R+I):3週間

曜日Q練習内容
DAY1Q1:ロングラン5’00″/km x25km
DAY25’15″/km x8km、WS x6
DAY3Q2:LTテンポ走4’04″/km x 20分
DAY45’15″/km x8km
DAY55’15″/km x8km
DAY6Q3:VO2maxインターバル(1km(3’44″/km)・ジョグ3分)x5
DAY7休み

週65km程度を想定しています。

最終的に目指すペースで記載していますが、いきなりこのペースが無理な場合はできるペースから徐々に上げていきます。VO2maxインターバルの場合は1000mが無理なら400mなどのショートインターバルからやるのもオススメです。この場合、400mのペースは1000mのときと同じか-1″/400mくらいのペースでいいと思います。

なかなかIペースが目標に到達しないなら、Eペース量を増やすのもオススメです。同じペースで走るときの心拍数が下がるはずです。

まとめ

  • 5000m 18分台は多くの方にとってサブ3への登竜門だよ
  • 1km全力で3分半以内、3’45″/km前後のVO2maxインターバルが一つの目安だよ
  • テンポ走もキロ4付近になるので、練習でもこのペースでしっかり走れるようにしておきたいよ

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