ヴェイパーフライ問題についていよいよ今週、世界陸連からなんらかの声明が出ると思われます。
さて、WSJが1/23にYoutubeに投稿したヴェイパーフライ問題の解説動画があるのですが、数日のうちに300万弱の視聴数を集め6000人以上がコメントをしております。内容も8分ほどで非常によくまとめられていると思います。
残念ながら日本のマスコミにはこのクオリティのものは作れないでしょうね。
内容を簡単に要約すると、
- ヴェイパーフライの今までの実績
- ベテランコーチのPeter Thompson氏のコメント(規制推進派)
- ミシガン大学を訪問してバイオメカニクス研究者のGeoff Burns氏(Is it the shoes?の人)のコメント
- ヴェイパーフライを糸鋸で真っ二つ(この動画最大の見所www)
- マラソン2時間17分の人がトレッドミルでadizero adios boostとVapoerfly Next%を比較しコメント
という流れです。コメントを寄せている識者が2人とも規制推進派ですね。できれば反対派の意見も見たかったところですが、海外の識者はほとんど推進派な印象なので反対派の人を探すのが難しいのかも。
さて、この動画では最後のトレッドミルでの試験走行でどのようなデータが得られたかという点が語られておらず、モヤッとする終わり方です。というわけで以下の記事では直接この研究室に問い合わせてその後の話を聞いたようです。
301 Moved Permanently
比較テストの結果
動画の中でわかることは1マイルずつシューズを変えて走ったことだけ。問い合わせてわかったのは、最初の半マイルをキロ3’45″で走り、後半をキロ3’07″で走るテストをしたようです。
特にVO2や血中乳酸濃度を測定したわけではないですが、心拍数やピッチは測定していて、心拍数はヴェイパーフライの方が5bpmほど低く、ピッチも3spmほど少なかったようです。ヴェイパーフライの方がVO2が低く、ストライドも伸びたと言い換えてもいいかもしれません。
被験者のコメント
今回の被験者のJuris Silenieks選手は5000m 14’28″、マラソン2:17’37″で以前にもヴェイパーフライは履いていてこのマラソンの記録もヴェイパーフライによるもの。
上記記事によると、以下のようにコメントしています。
- ヴェイパーフライの議論についてどう思うか?
テクノロジーは進化するけど規制は必要で厚さかプレートの制限が必要だろう。靴が不公平な競争につながるのを見たくない - オリンピックの選考レースでAlphaflyを履いた選手が有利になるか?
それを心配している。他のメーカーの新しい靴もNext%に近いと思うがAlphaflyレベルになるかはわからない。スタートラインの時点では見たくない。 - 選考レースではNext%を履くのか?
NBの新しいシューズを履く予定。何度かテストしたけどNext%と同等だと思ってる。私の所属しているチームはNBからスポンサーを受けているし、ガールフレンドもNBの担当者だ。
まとめ
- WSJのヴェイパーフライ問題解説動画がよくまとまっているよ
- 動画の最後のトレッドミル走行の具体的なデータは動画内にはないけど、海外サイトが調べてくれたよ
- 被験者のコメントからはスポンサーの問題でヴェイパーフライを履けない事情も垣間見えるよ
コメント